KEFのワイヤレススピーカーは、KEF Connectアプリからサウンド設定や電源のオンオフができるのが特徴で、EQ設定でスピーカーの使用環境に応じて自分好みに音質を調節できます。
私もスマホからスピーカーの電源をオンしてそのまま音楽を再生できるのが便利で、音楽聞くときはいつも使用しています。EQ設定を調節したらすぐスピーカーに反映されるので、音楽を聴きながらの調節も可能です。
手軽ではありますが、設定項目がよくわかりにくく、AVアンプのイコライザーのように詳細に設定できるわけではないので万能ではないですが、いろいろ可能なので、調節できる機能を一通りまとめました。
スピーカーのEQ設定の変更は、KEF Connectアプリからしかできません。
（PCなどからはできません）
ノーマルモードの設定項目
・スピーカーの設置場所は？（スタンド上/机上）
スピーカーからの低域の音の出力を調節します。スタンドというのはS1 Floor Standなどの（高さが60cmほどある）スピーカースタンドのことです。低音がスピーカーの接地面付近でボワボワして聴こえる場合は、机上を選択します。
・壁との距離（0cm～50cm）
スピーカーからの低域～中低域の音の出力を調節します。スピーカーの背面と壁との距離が狭いほど、低音が濁りやすくなり、低音の輪郭がはっきりと聴こえにくくなるため、出力を抑えることが推奨されています。（LSX IIなどはスピーカーユニットの背面にバスレフポートが付いているため）
・お部屋内の残響はありますか（ほぼ無い/少しある/かなりある）
スピーカーからの中高域の音の出力を調節します。部屋内に厚手のカーテンやじゅうたんなどの高域を吸音する障害物が多いと、高音が低音に比べ余計に吸収されてしまうため、高音が低音にかき消されてしまいます。この場合は、残響はほぼ無いとなります。逆に、窓ガラスやテレビなどの音を反射しやすい平らな障害物が多く、大型の家具がほとんどない部屋では、高音が部屋中を飛びまわるため、高音が濁って聴こえます。この場合は、残響はかなりあるとなります。
残響をほとんど感じない場合は、少しある（ニュートラル）で大丈夫です。
・設置するお部屋の広さは？（20㎡未満/20㎡～40㎡/40㎡以上）
スピーカーの低域の音の再生帯域を調節します。スピーカーを設置する部屋が大きいほど、低音を拡張して再生します。
エキスパートモードの設定項目
・デスクモード（-10dB～0dB）
オンにすると、170 Hz +/- 1オクターブの帯域の音の出力を調節します。低音がよくボワついて聴こえる場合に調整します。
・ウォールモード（-10dB～0dB）
オンにすると、500 Hzより下の帯域の音の出力を調節します。上のデスクモードよりも、出力する音の調整範囲が広いです。低音がよくボワついて聴こえる場合に調整します。
・トレブル調整（-3.0dB～3.0dB）
オンにすると、500 Hzより上の帯域の音の出力を調節します。高音が部屋内を反射し音が全体的に聴き取りにくい場合に調整します。
・位相補正機能（オン/オフ）
オンにすると、スピーカーから出てくる音に包まれて聴こえるように、音を整えます。
・ベースの拡張（小さめ/通常/大きめ）
スピーカーのロールオフポイントを調整します。大きめを選択すると、ロールオフポイントを下げます。低音が部屋内を埋めつくし音が全体的に聴き取りにくい場合に調整します。
サブウーファーの設定項目
・ハイパス周波数(50Hz～120Hz)
オンにすると、設定した値より上の帯域のみ、スピーカーから再生されます。低音がサブウーファーのほうからしか聴こえてこない場合に、下のローパス周波数と合わせて調節します。
サブウーファーを接続していない状態でもこの項目は調節可能です。
・サブアウトのローパス周波数(40Hz～250Hz)
設定した値より下の帯域のみ、サブウーファーから再生されます。低音がサブウーファーのほうからしか聴こえてこない場合に調節します。
以上の設定だけで音質が改善されない場合、吸音材などで部屋の音響特性を向上させるのが一番の近道です。
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